【雪女と蟹を食う】7巻 ②

7巻、読破しました。
私の予想は完全に外れてましたが、納得の展開です。めちゃくちゃ面白いです。めちゃくちゃ切ないです。
もっとまともなタイトルにしたかったけど、前回の記事のタイトルに合わせないといけないのが辛い…。
雪女と蟹を食う_7.jpg
[Gino0808] 雪女と蟹を食う7巻
■お金は私がなんとかします
雪女と蟹を食う_7_名言1.jpeg
先生は小説を書くために教師を辞めて上京。彩女も後を追うように東京の大学に入り、籍を入れるが、貯金もなくなり、仕事を探すことを決意した先生に彩女が言った言葉が
「あなたは小説を書いて。お金は私がなんとかします。」
これを18〜9歳の娘が言っちゃうんでしょ?凄いよな。。。って思いましたが、言うかもしれませんね。バンドマンとか、ホストとかを飼ってる様な娘はしちゃいますね。
この辺は、今も昔も変わらないんでしょう。ALWAYS〜3丁目の夕陽〜って映画もそんな感じだったし、それこそ太宰とかもそんな感じだったんでしょう。今も、20年前も50年前も、きっともっと前も、男と女は変わらないんでしょう。
共通する性格としては、母性本能が強くて、器量の良さががあって、負けん気が強くて、けど、自分自身に自信がなくて、人に依存しやすい…って感じですかね。
彩女もこれまでに何度か自分の人生を「つまらない物語」って言ってたので、先生を支えることによって、自分の存在意義を見出していたんでしょう。
あと、「お金はなんとかします」と言って、1ヶ月姿を消して、持って帰ってきたお金がなんと、500万。痩せたって言ってますが、臓器売ったわけじゃないですよね?
1巻の感想で「元AV女優からキャバ嬢ライン」と書いたので、予想は当たりましたが、まさか糟糠の妻とは…。北が毎夜、味わっていたのは、小説家を支えた一流のテクニックだった訳ですね。そりゃ、強盗に入ってもすぐに返り討ちにされ毒牙を抜かれる訳です。
■私があなたを日本一の作家にしてみせます
雪女と蟹を食う_7_名言2.jpeg
身売りして、500万を持って帰ってきて、「これでまた1年は頑張れますね」って、凡人からしたら、かなりのプレッシャーですが、先生(旦那)の様子がおかしいですね。「彼女の先にいるのは俺じゃなかった…」って言ってます。
太宰の取れなかった芥川賞。新人賞という名目上、すでに先生が取れるものではないにもかかわらず、彩女は「世間を賑わす話題性さえあれば…」と、虎視淡々と狙っていると。
そして、彩女も北に語ります。
「あなたに襲われたとき、運が巡ってきたと思ったわ。凡庸な私にもスキャンダルが舞い込んできた。」
遂に彩女の真の目的が白日の下にさらされました。
「あの人の書く文字になって、あの人を日本一の小説家にできる」
ただ、先生も言っていますが、これは先生に対する愛情ではないんですよね。先生の思い込みだったら、悲しいすれ違いだなと思ったんですが、実際、そうでもなかった様です。
とりあえず、「あなたに襲われた時に運が巡ってきた」と言っているので、強盗も強姦も彩女が仕組んだと言う、私の「全て彩女の陰謀」説はなくなりました。まぁ、あれを強姦と断定するのも可哀そうですが…。
■宮澤賢治を愛せる女になりたい
雪女と蟹を食う_7_名言4.jpeg
いよいよ、最終目的の決行のタイミングになります。
蟹も食べ終わり、何気なく海へ行くも、「あはは。うふふ。」って言いながら、彩女、突然の入水。北には、スマホのロックやキャッシュカードの暗証番号まで教え、水深もアゴあたりまで来たときに、発した最後の言葉が、「生まれ変わったら、宮澤賢治を愛せる女になりたい」でした。
これはヤバい。核心めいた事を言ったんでしょうが、さっぱりわかりません。
学がないと漫画も読めないので、困ります。
これまで触れてきませんでしたが、銀河鉄道も、人間失格もわかりません。「少しでも読んでおけば、もっと気の利いたこと言えたのに…」って思うものの、この先の人生で読める気もしません。もちろん、読んでみたいとは思っていますが、ハードルが高い…。
やはり、宮澤賢治と太宰治を対比しての発言なんでしょうね。
排他的、退廃的な太宰に対して、宮沢賢治はまっすぐ、キラキラしている感じなのでしょうか?みんなに好かれる小泉孝太郎みたいなイメージですかね?
でも、ヒントは他にもありました。
■「0613」と「1948」
雪女と蟹を食う_7_名言3.jpeg
彩女が北に伝えた、スマホとキャッシュカードの暗証番号。
最初は旦那の誕生日かな?と思ったんですが、誕生日にしては、歳が行きすぎてるなと。もしやと思い、太宰治を検索したら、ビンゴでした。
太宰治が亡くなった日が、1948年の6月13日。
誕生日は翌日の6月14日であるにもかかわらず、敢えて亡くなった日を設定しているんですね。余談かもしれませんが、太宰の死因は入水自殺です。うーーん。
これは、先生が言うように、太宰への想いであると捉えて間違いないと思います。
彩女がスキャンダルを求めていたことからも、最高の作品を作ることが目的ではなく、芥川賞を欲しがっていたのがわかります。だとしたら、やっぱり太宰の為に、芥川賞が欲しい。
そうなると、先生がどんなに警告を出そうが、愛人と居ようが、別れないといけないと思っていようが、関係ない。悲しい夫婦です。
私の、「恋の煉獄の渦中の最中」説。もなくなったっぽいですね。あっ、輪廻転生してもずっと好き説です。
文豪への恋と言う意味では間違ってはないのかもしれませんが… 違いますね。詳しくは前回の記事でどうぞ。
7巻はここまでです。
彩女の目的がはっきりした以上、死なせてあげるのが、最大の恩返しにも思えますが、北くんはどうするのでしょう。
8巻が待ち遠しいです。
■雪女と蟹を食う7巻 試し読みはこちら

シェアしてください。心から。。。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です